実務翻訳を仕事にする | |
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翻訳といっても、産業翻訳、出版翻訳、映像翻訳、舞台翻訳と大きく4つの種類に分類されるそうですが、前者は産業翻訳を目指す人に対して、仕事の内容の紹介から、翻訳者になるための具体的な方法について書かれています。筆者は自身もそうであったようですが、現在サラリーマンである人は、まず二足のわらじで翻訳業務を始めてみることを進めています。いきなり翻訳で独立するのにはそれだけリスクがあることが本書からもわかります。こちらの書籍では実際の英語力についてはあまり解説されておらず、むしろ仕事を取るための心得を説いています。
後者はもっと一般的翻訳業務一般に対する解説です。こちらでも翻訳業務の厳しさが説かれています。筆者が意図したものではないのでしょうが、浮ついた気持ちで翻訳を生業にしたいと考えている人(実は私も一瞬そのように考えました)にとっては、そのような気持ちをいさめる内容となっています。実際、翻訳単価が頭打ちの状態や業界ヒエラルキーの中で弱い立場であることなどがわかります。また、あくまでも目安だとは思うのですが、一日に4時間ほどは集中できる時間を持ち、それを3スパン繰り返すことで(つまり、トータル12時間/日)、やっと生活できるほどの収入が得られるようです。
どちらの本からも翻訳業の厳しさが伝わってきて、翻訳を仕事にしてみようかという私の浮ついた気持ちはすっかりなえてしまったのですが、一方で英語の力を高めたい、英語が好きでたまらないという人にとっては、翻訳という仕事のやりがいは伝わってくる内容となっています。
私自身はいきなり会社を辞めるつもりはないですが、将来的に独立することなども漠然と考えているので、まずは実務翻訳を仕事にするが勧めているように、二足のわらじでサイドビジネス的にやれないかを考えてみたいと思います。たとえそれが無理であったとしても、プロに対抗できるような翻訳ができるようになれば、自分の英語の能力も高まると思いますので、プロの翻訳者の技についてを学ぶ機会が得られればと考えています。